AIを活用した受付・来訪管理システムにおける導入事例

顔認証を活用した来訪受付システムを自社開発し、社内運用を開始 — 内製によるDX推進で、受付業務の省力化とセキュリティ強化を実現 —

ファーストトレード株式会社(本社:福井県あわら市、代表:三上良平)は、自社オフィスの来訪受付業務を効率化することを目的として、顔認証を活用した来訪受付システムを自社開発し、2026年1月5日より社内運用を開始しました。

本システムは、社内利用を前提に設計・開発したものであり、来訪者の受付手続きを短時間で完了できるほか、入退館ログの自動記録や不正利用防止など、受付業務の省力化とセキュリティ強化を同時に実現します。

背景

近年、企業においては受付業務の省人化や来訪者対応の品質向上が求められる一方、情報セキュリティや入退館管理に関する要件は高度化しています。従来の受付運用では、名刺記入や来訪者の目視確認、ログの手入力といった手作業が多く、担当者の負荷や記録漏れが課題となっていました。

ファーストトレード株式会社では、こうした課題を解決するため、社内DX推進の一環として、顔認証技術を活用した来訪受付システムを内製で開発しました。

主な特長

1.来訪者受付フローの短縮

来訪者は端末上で必要情報を入力し、顔登録・認証を行うだけで受付が完了します。従来の手書き対応を不要とし、受付時間を大幅に短縮します。

2. 入退館の自動判定とログ記録

最新の来訪ログに基づき入退館を自動判定し、管理画面から履歴を確認できます。記録漏れの防止に加え、監査対応や振り返りにも活用可能です。

3. セキュリティを考慮した運用設計

管理画面へのアクセス制御、APIキー管理、IP制限など、企業内システムとして求められるセキュリティ要件を考慮した設計を行っています。

4. ISMSに基づく情報セキュリティ体制

当社はISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得しており、情報資産の保護に関する方針・運用・継続的改善の枠組みを整備しています。本システムもその管理体制のもと、アクセス管理、ログ管理、運用手順の標準化を徹底しています。

5.通知連携による迅速な来訪対応

来訪の通知をChatworkへ自動送信し、担当者がスムーズに来訪対応へ移れるようにします。受付から対応までのタイムラグを最小化します。

6. 内製開発による柔軟な拡張性と運用性

将来的な拠点追加や受付フローの変更など、現場の運用に合わせた改善を迅速に行えるよう、内製で設計・開発しています。業務実態に即したアップデートを継続できる点も特長です。

採用技術とシステム構成

本システムは、拡張性と運用効率、セキュリティ要件への適合を重視し、サーバレス構成とマネージドサービスを中心に設計しています。

  • フロントエンド:Vue 3 + TypeScript + Vite(iPad 受付 UI/管理 UI)

  • バックエンド:Python 3.11 + AWS Lambda + API Gateway + Serverless Framework

  • データ基盤:Amazon DynamoDB

  • 顔認証:Amazon Rekognition(顔登録/認証)

  • 認証・アクセス制御:Cognito User Pool、APIキー/IP制限

  • 通知連携:Chatwork

利用シーンと導入後の効果

本システムは、ファーストトレード株式会社のオフィスにおける来訪受付業務を対象に導入されています。来訪者はiPad端末を用いて受付を行うことで、受付担当者を介さずに来訪手続きを完了でき、受付対応にかかる手間を削減しています。

また、来訪・入退館の履歴が自動で記録・管理されるため、記録漏れの防止や確認作業の負担軽減につながっています。来訪状況を可視化できることで、必要に応じた内部確認や監査対応にも活用可能です。

これらの取り組みにより、受付業務の省人化と運用負荷の軽減を実現するとともに、受付体験の向上とセキュリティ強化を同時に達成しています。

今後の展開

当社では、今後も社内業務の効率化とセキュリティ向上を目的に、来訪受付システムの改善・拡張を検討していきます。具体的には、拠点追加対応(湘南オフィス等)、LINEでの事前情報登録、来訪データの分析・可視化(ダッシュボード)など、運用ニーズに応じた機能拡張を段階的に進める予定です。
こうした取り組みを通じて、現場の課題を起点に改善を積み重ねる内製DXの実践例として、業務効率化とセキュリティ強化の両立を継続的に図っていきます。